十数年前、最愛の人との突然の別れを体験したMARTH…。彼はいつも語る。
「自分と同じように愛する人を失った方たち…そして、誰しもに必ず訪れることだが、人生の終焉のときを迎えようとする人たち、今、そのようなことに向かいあわざるをえない方たちに、私は自らのささやかな気づきを伝えたい…」と。その気づきはほんとうの癒しをもたらすものとして、そこからたくさんの愛しき楽曲が生み出され、人知れず人々を癒した。
そして、昨年の夏、MARTHの大切な友が愛犬であるナナとの別れをむかえた。彼女にとってナナは家族を越えた存在。それは大変な哀しみであり、なくしてなお愛しさがいっそう募ってゆくもの…。
MARTHは彼女とナナの愛しい日々、
そして自らの愛しき別れの体験をオーバーラップさせるかのごとく彼女に向けて、そして同じ想いの人たちへと楽曲を綴りはじめた。

そして生み出された作品が

「愛はいきれる」
「なにもいらないほどに」
「ほんとうにほしいもの」
「愛しさがあふれてる」
「君とふたり」
「命のなまえ」
の6曲であった。

ともにいられるならなにもいらない…
そのフレーズがテーマとしてすべての曲の根底に流れていた。
聴くほどに思い起こされたのは、共に過ごした ひだまりに包まれる愛しき日々…。ほんとうにほしいもの、大切なものは特別なことではなく、ただ “ともに生きれること”…こみあげる涙とともにそんな気持ちがこよなく愛しい…。

そして、春まだ浅きころ、突然の大地震がこの地を見舞った。たくさんの人々の命が失われ、たくさんの人々が突然の別れを強いられる哀しい出来事だった。
地震が起きた当日、MARTHはこのアルバムのレコーディングをしていた。
『命のなまえ』が当初の予定を変更し
シングルカットにて緊急リリースされたのはこのようなまったく想像を越えた状況の中だった。即座の判断により、いちはやくこの楽曲を届けるためにシンセティックバージョンが緊急発売された。
それは今、序章のごとく、深く静かに浸透している。
そんな中、本編として本来のアルバム制作が始まった。根底にながれるテーマを表現すべく、楽曲のアレンジはDerek Nakamotoに依頼された。

口数は少ないが、MARTHにおきたさまざまな出来事を深く理解した長年のパートナー、デレク。二人には時空を超えたスピリチュアルなコミュニケーションがあった。レコーディングはDerekのふるさとであるハワイにて行われた。
いつも日本とアメリカの間でしごとのやり取りをする二人。タイトなスケジュールをぬって楽曲が創られていった。
先にハワイ入りしたデレクは、限られた条件の中で最高のレコーディング環境を用意すべく奔走した。ストリングス、アコースティックギター、ハープ、ピアノによって綴られた音楽は、水をうったような静けさ、寄せる波のおおいなるうねりのような調べが新しき世界を示唆するかのよう…。ハワイの大自然のちからを借りて、そこではぐくまれる人々のサポートを得てレコーディングは完遂された。そのエモーショナルな調べは参加したミュージシャンたちにこんな音楽ははじめてだと言わしめ、それが今回の9枚のアルバムとなった。

大地震に続き起こった原子力発電所の事故。大きな岐路にたどり着いているかに見える私たち人類に、
今、時代や国境をこえて、あらゆるへだたりをこえて差し出された、それは大きなテーマなのかもしれない。
かけがえのない命を大切に 今どう生きるのか…この美しい楽曲を聴きながら、そんなことに想いをめぐらす。時代や国境をこえて丹念につむがれてきた美しきこころのいのち。それは、たとえどのような逆境の中であろうと、変わらなく育まれるもの。そして、それを超えてなお、語りかけるものがMARTHの紡ぎ出すサウンドの中にあるのかもしれない…。
ことばを超えて、時空を超えて、永遠のときを刻むもの。胸深くたずさえて、何よりも大切にしているもの…。
愛しさにあふれているこの美しき楽曲が、閉ざしてきたかもしれない私たち人類の「こころのとびら」を開く鍵になるならと願ってやまない。


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